Windows 10がHoloLens世代に向けたUI刷新を計画か


Microsoftは仮想と現実の世界を橋渡しすべく、Windows 10の改良を進めています。

いよいよ2016年12月2日に日本でもWindows 10を搭載したMR(複合現実)対応HMD(ヘッドマウントディスプレイ)である「HoloLens」のプレオーダーが始まりました。2017年1月18日から順次出荷される予定です。

また、2017年春に一般向け配信が始まる予定のWindows 10次期大型アップデート「Creators Update」では、「Paint 3D」アプリの搭載など3D機能の対応が強化されます。

さらに、2017年後半にはHoloLensを支えるプラットフォームの「Windows Holographic」に対応したサードパーティー製のVR(仮想現実) HMDが各種投入される見込みですが、これに合わせて同時期に登場するWindows 10の大型アップデート「Redstone 3(RS3)」では、UI(ユーザーインタフェース)を大きく刷新する計画と立てているといいます。

●新デザイン言語「Project NEON」とは?

米Windows Centeralによれば、このUI改良に向けた取り組みは「Project NEON」と呼ばれており、Windows 10を構成するUI部品やレイアウト、デザインポリシーに至るまでを規定し、別名「Metro 2」と言えるものになるといいます。

MetroはWindows Phone 7とともに発表されたMicrosoftの新しいUIデザインで、スマートフォンからPCへと逆輸入されてWindows 8の基本デザインとなりました。Windows 8におけるデザイン規定は必ずしも全てのアプリ開発者に歓迎されたわけではないが、現在でも「Microsoft Design Language 2(MDL2)」の名称でWindows 10へと基本部分が引き継がれています。

Project NEONはWindows Phone 7ならびにWindows 8以来の大きなUI変更となるようです。Windows Centralは情報筋の話として、Microsoft内部で1年以上にわたってプロジェクトが進んでおり、現在のWindows UIのデザインが静的なものであるとすれば、Project NEONは非常に動作がスムーズで多くのモーションやトランジションが用意されると紹介しています。

かつてのMetroがタッチスクリーンに向けたUIの変更だったとすれば、Project NEONは現在開発が進んでいる新用途でのWindows導入を見込んだUIの変更になります。

現時点でProject NEONに関する情報はほとんどないものの、その狙いは「AR(拡張現実)やVR、MRの世界とデスクトップの世界を橋渡しすること」であり、デバイスをまたいでのユーザー体験やUIを提供するところにあるようです。

またUIそのものがテクスチャマッピングや3Dモデルで描写され、恐らくは平面的だったUI部品がAR、VR、MRの世界でどのように効果的に表示されるのかを規定するものになると考えられます。ただしUI刷新といっても、Windowsデスクトップのインタフェースそのものが変わるわけではなく、Windows Holographicの世界到来に合わせてUIを拡張するイメージに近いです。

●見えてきた2017年のWindowsアプリ開発環境

前述のように、Project NEONの投入ターゲットは2017年秋のRS3配信のタイミングが見込まれており、RS3に該当するWindows 10 Insider Previewビルドの中に2017年4~5月以降に順次組み込まれていくとみられます。

このProject NEONの仕様の一部は、現行のRS2ことCreators Updateに盛り込まれる可能性もあります。RS3が登場する時期までにアプリのProject NEON対応を進めるため、2016年12月~2017年1月以降のタイミングで順次情報を小出しにし、2017年3~5月くらいに実施が見込まれる開発者会議「Build 2017」でWindows Holographic時代のプログラミングについてデザインガイドを含む情報発信を行い、2017年秋に向けてデバイスとアプリの両方について準備を進めていく、というのが理想的な流れです。

こうしてみると、RS2、RS3ともにWindows Holographic時代をにらんだ機能強化が続き、2017年はWindowsにとっての「3D元年」とも言える年となりそうです。

2016年12月7日~9日には中国の深センでハードウェア開発者向けカンファレンスの「WinHEC」が開催され、Windows Holographic対応デバイスのハードウェア要件やPC側の対応についての詳細情報が公開されるだろう。ここで語られるWindows UIの情報は限定的になる可能性が高いですが、まずは迫りつつある次のMicrosoftのアクションに注目しましょう!

 

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